サルでも分かるIT学び場

一匹のサルがIT業界の技術、トレンド、ニュース、闇を日々追いかけていくブログです。

昨日まで価値のあったものが、ある日突然、価値を失う現象について。

 

こんにちは。はじめまして。

ムラムラと申します。42歳です。

 

私は今でも『ポケモンGO』(以下ポケGO)で遊んでいます。

「ポケGOはオワコン。オッサンとBBAしかやってねぇwww」

と言われていますが、そのオッサンの一人ですな。

 

ポケモン世代でもなく、

原作のポケモンシリーズも遊んだことのない私が

ポケGOを続けている理由については次回以降で語らせてください。

 

今回は、2月17日(金)の大型アップデートの時に思ったことについて、

ちょっとだけお話します。

 

当日、朝アプリを開いたら、「うぉーー見たことねえポケモンがいる!」

ということで、ポチポチしながら会社に出勤。

これはみんな盛り上がってるだろうな~ということで、

仕事の合間に2ちゃんを覗いちゃいました。

(もう、周りの人たちはポケGOやめちゃってて寂しいんですよね…)

 

ポケモンに関するスレが立ちまくって

さぞかし盛り上がってるんだろうなーと思いきや、

ポケGO板で勢いTOPになっていたスレッド名は……

 

 

【胃袋・ラプラスオーナーお通夜会場】

【胃袋被害者の会】

 

 

おや?

みんな新ポケモンで盛り上がってるんでないの?

胃袋、ラプラスオーナーお通夜ってどういうこと?

 

ちなみに「胃袋」とはカイリューというポケモンの中でも

「技1:りゅうのいぶき+技2:ドラゴンクロー」という

ジムバトルで鬼神のごとき強さを発揮する技構成を持つ個体につけられた

愛称であり蔑称です。

 f:id:itg:20170308190021p:plain

 

 

一方のラプラスは、その最強カイリューに対して抜群に強いうえに、

圧倒的にレアリティが高く、多くのトレーナーが探し求めているポケモンです。

ポケモンの場合、プレイヤーでなくトレーナーと呼ぶらしいです)

お台場にトレーナーが集まり過ぎてニュースになったのも

このラプラスが、たまぁ~にお台場に出現するからなんです。

 f:id:itg:20170308185922p:plain

 

 

このように、多くのポケGOトレーナーにとっての憧れの的となり、

ブランド化していた胃袋カイリューラプラスに何があったのか。

 

実はこの日のアップデートでは、金銀新ポケモンの追加だけでなく、

既存のポケモンが持っている技の修正も同時に行われていたのです。

公式から発表があったのは、金銀ポケモンの追加のみ。

既存のポケモンの修正に関しては

完全にサイレント(公式発表なし)で行われたんですね。

 

サイレント修正なので、2ちゃんでも情報が錯綜していました。

胃袋カイリューの技は完全に弱体化され、

ラプラスにいたっては、技のスピードが遅くなっただけでなく、

強さの指標ともいえる最大CPが大幅に下げられているというのです。

 

ポケモンは憧れであり、ブランドでしたが、

それだけに入手していない人たちからのヘイトも集めていました。

「胃袋終了wwww胃袋信者ザマぁぁぁぁーーーーー」

「ねえねえ、お台場や石巻までいってラプラス狩ってたやつ、今どんな気持ち?」

といった、書き込みも多かったですね。

 

私自身、ラプラスに関しては優秀な個体は持っていなかったものの、

個体値の胃袋カイリュー3体をジムバトルの主力にしていたので

これは困ったことになったな~と思いました。

 

午後、仕事が落ち着いた段階で再度2ちゃんを覗いてみると

ちょっとだけ状況が変わっていました。

「全ポケモンの技のスピードが落ちているから、胃袋はまだましな方か?」

「いや、むしろ胃袋は相対的に強くなってね?」

「ドラクロ3ゲージ化で弱体したかと思ったが、

むしろ3ゲージ技、強くなってるぞコレ!」

 

ジムで胃袋カイリューや他のポケモンを使って、

バトルを試みたトレーナーたちから続々と報告が上がっていました。

 

朝、胃袋カイリュー弱体化という情報が流れた理由は、

「技1:りゅうのいぶき」の技の発動スピードが非常に遅くなっていたことと

「技2:ドラゴンクロー」が3ゲージ技になっていたことが原因でした。

このアップデートまで、ゲージ技は1ゲージか2ゲージのものが最適であり

3ゲージ以上は、役に立たないクソ技扱いされていたんです。

 

アップデート後、多くのトレーナーがジムバトルを試すことで

全てのポケモンの技1の発動スピードが遅くなっていたことが分かり、

相対的にみれば、胃袋の「技1:りゅうのいぶき」は

まだまだ早いということが明らかになりました。

また、3ゲージ技になった「技2:ドラゴンクロー」についてですが、

そもそも3ゲージ技が以前に比べて

非常に使いやすくなっているとの書き込みもありました。

(技のスピードに関しては、この1週間後にまた修正が入ったのですが…)

 

さらに、夕方になると新たな事実が分ってきました。

今後新しく進化させたり、野生で捕まえたりするカイリューに関しては

「技1:りゅうのいぶき」も「技2:ドラゴンクロー」も覚えることはなく

その代わりに、新たに追加設定された技を覚えるというのです。

問題は、その新技の使い勝手がすこぶる悪いということ……。

1発の威力は高いものの、とにかく出が遅く、もっさりしているらしいのです。

 

というわけで、17日の朝には

「死んだ」「終わった」と言われていた胃袋カイリューですが、

その日の夜には、もう2度と作ることができない

強力なレガシー技を持つ存在として

その価値をさらに高めることになったのです。

今後実装が予想されているトレードでも、

かなりの価値で取引されるだろうという噂です。

 

一方のラプラスはどうなったのか。

 

アップデート後、ジムでラプラスを見かけることはなくなりました。

私も高個体値&最適技のラプラスが欲しいばっかりに

ポケモンを卵から孵す孵化器に4万7200万円も課金したのですが、

今後、卵からラプラスが孵っても微妙な気持ちになってしまいそうです。

 

今、多くのトレーナーが卵から孵って欲しいと願っているのは

カイリュー以上の最大CPを誇るバンギラスの進化元、ヨーギラスでしょう。

 

胃袋カイリューラプラスだけでなく、

他の既存ポケモンの評価も、この日を境に大きく変わりました。

一夜にして、自分の持っている神ポケがクソポケになり

クソポケが神ポケになってしまうような変化が

予告もなくサイレントに行われたのですから、

熱心なトレーナーは、金銀の新ポケモンを捕まえているどころではなかったのです。

 

私は、ほとんどコンシューマゲームしかやらないので

今回のドラスティックなアップデートに驚きましたが、

海外製のネットゲームでは珍しくない話のようです。

 

自分が手塩にかけて育てたポケモンをゴミにされて

怒り狂っているトレーナーも少なくありませんでした。

 

ポケGOは課金要素もありますが、日本のソシャゲと違い、

廃課金によって大幅に有利が取れるゲームではありません。

他のトレーナーよりも優位に立ちたければ

時間をかけて歩くことが求められます。そういうポリシーで作られているのです。

お金だけではどうにもならないから、歩いて歩いて歩き回って

苦労して育てたポケモンを弱体化されたからこそ、

怒っている人も多いのです。

 

開発・運営が米国の会社ではなく、

任天堂だったら、こんなことはしないでしょうね。

 

昨日まで価値のあったものが、ある日突然、価値を失う。

これは、IT業界でも頻繁に起こっているように思えます。

私は仕事柄、SEやPGの方にお話を伺う機会が多いのですが、

「IT技術はすぐ陳腐化するので、常に新しい技術を学んでいく必要がある」

というお話をよく聞きます。

 

安定性のためにあえてレガシーな技術が求められる

金融システムなどの例外もありますが、

基本的には次から次へと新しい技術を導入していくのがIT業界の通例です。

 

IT業界以外ではどうでしょうか?

 

最近は翻訳ソフトの性能向上が目覚ましく、さらに高性能化されれば

通訳・翻訳を生業としていた人たちの仕事は少なくなる可能性があります。

 

自動運転技術の向上も目覚ましいですね。

これも本格導入されれば

タクシーやトラックドライバーの方々の仕事が少なくなるでしょう。

 

これまでの常識や既存の価値観の上に

あまりにも強く軸足を置き過ぎるのは危険なように思えます。

その常識や価値観が転換した時に、

過去にとらわれて、前に進めなくなってしまうのではないでしょうか。

 

いつまでも「胃袋カイリュー最強、ラプラス最強」ではないのと同じですね。

 

だからこそ私たちは、日々、情報に対する感度を高め、

新たな技術やスキルを、より効率的に習得していくことが必要で……

 

 

 

 

といった感じの、意識の高い締め方はしません。

 

先のことは、誰にも分かりません。

分かる人もいるかもしれないけど、正直分かりにくいですよね。

 

だからこそ、今を楽しみ、

この瞬間に「夢中になる」しかないと思うのです。

自分の持っている技術や資格、経験がレガシー化してしまったら

また、一から学びなおせばいいじゃないですか。新しいものを。

 

「いつ弱体化されるかわからんから、どのポケモンも安心して育てられん。

(強化に必要な)飴と砂だけが無駄に溜まっていくわwww」

 

そんな人も大勢いますが、単純に今を楽しめばいいと思います。

 

ポケモンはまた捕まえればいいし、飴と砂もまた貯めればいい。

カイリューラプラスが弱体化したことに落ち込むよりも、

アップデートで強力な技が追加され

現環境トップクラスのアタッカーとなった、カイリキーを育ててみませんか?

 

(M.M)

ITエンジニアは会話が苦手!?

お世話になります。

T.Sです。

仕事柄、ITエンジニアの方へインタビューする機会が多いので、

その辺のお話しを一つ。

 

ITエンジニアというと、“無口で黙々とパソコンに向かう”。

というイメージがあると思います。

これって、ドラマや映画などのメディアが、

作り上げたイメージが多分にあると思っています。

 

「今回の物語の主人公は根暗にしたい!」。

だったら、職業はITエンジニアにしよう。

“無口で黙々とパソコンに向かう”姿を撮れば、根暗じゃね!?

なんて制作側の発想から、

ドラマや映画でも、ITエンジニアは根暗なイメージで描かれていますよね。

※最近だと「逃げ恥」の星野源

 

こういったメディアでの露出が、

根暗=ITエンジニア

とう図式を作り上げていったのだと思います。

 

実は、ITエンジニアの方にインタビューしてみると、

明るくて、話しやすい人が多い。

なんでだろ~♪ と考えていると、

この“明るくて、話しやすい人”は、ある条件を満していることに気がつきました。

その条件は、“お客さんと話をする業務を行っている”ということです。

 

つまり、ITエンジニアには

●“無口で黙々とパソコンに向かう” ITエンジニア

→プログラミング(パソコンでシステムをつくる)だけを行うITエンジニア

●“お客さんと話をする業務を行っている”

→交渉事や提案(顧客折衝)などを行うITエンジニア

の2種類のITエンジニアが存在するのです。

 

つまり、映画やドラマで描かれていたエンジニアは全て、

プログラミング(パソコンでシステムをつくる)だけを行うITエンジニアなのです。

 

交渉事や提案(顧客折衝)などを行うITエンジニアの方は、

仕事柄、ITに詳しくないお客さんとも会話をしているため、

難しいITの話も簡単に話してくれ、明るく、社交的な人が多くいます。

インタビューでも大変助かります。いつも感謝です。

※逆を言うと、

 プログラミング(パソコンでシステムをつくる)だけを行うITエンジニアの

 インタビューは大変ということですね。ドラマや映画のイメージ通りですから、汗

 

一口にITエンジニアと言っても、色々な人がいるんですね。

では、また。

(T.S)

プログラマって、夢を与える仕事なんだよ

f:id:itg:20170305230059j:plain

 

こんばんわ。

第4回は、かつてプログラミングで子どもたちに夢を与えていたこの私、

M.Sが書かせていただく。

訳あってプログラマをやめてしまったが、

こう見えても10年前まではゲームをつくって飯を食っていた。

 

現代のような3Dでゴリゴリ動くようなものではない。

2Dが主流だったことと、スキル不足によりしょぼいクソゲーを連発してしまったのだが、

一応大型IPモノだったこともあり、知名度は低くなかった。

 

少し自慢になってしまったが、今回は何も知らないサルの君たちにも、

ゲームづくりの楽しさをちょこっと知ってほしいと思う。

 

それは、自分が考えたアイデアが少しずつ形になっていく楽しさ。

それは、デスマーチで夜な夜な社内に響き渡る悲鳴をBGMにする楽しさ。

それは、会議中おっさんたちが真剣に必殺技名を考える楽しさ。

 

そんな楽しさと苦労の果てに、日本中のプレイヤーを魅了するようなゲームが誕生する。

昨今はソーシャルゲームが主流になってきているため、

私が携わってきたコンシューマの時代とは少し時代が変わってしまった。

 

「基本無料」という課金を前提とした現代のゲーム業界だが、

そんな時代でもネイティブアプリの技術は日進月歩で進化を続けている。

だからこそ、いつか私がロトの勇者になったときのような感動と衝撃を、

ソーシャルゲームの中で体験できることを信じている。

ゲームそのものの本来の楽しさは、いつか必ず蘇るはずだ。

 

子供たちを笑顔にして食う飯は、最高に美味い。

その味を一度覚えてしまったら、きっとゲームづくりは止められないだろう。

 

(M.S)

エンジニアが恐れおののく「デスマーチ」

こんにちは(こんばんは)。

第三回を担当する、Qです。

 

今日のテーマは、IT業界で働く人間達の話の中で

よく出てくる「デスマーチ」って言葉について。

 

この言葉、

【プロジェクトの期間・人員・予算・スキルなどの不足を

長時間残業や徹夜、休日出勤などのオーバーワークで

何とかしようとする状態】を指すんだ。

 

心身共にエンジニアにかかる負担が大きく、

「仲間が突然倒れた」「また1人、会社に来なくなった」

なんて事もあるらしい:;(∩´﹏`∩);:

 

このデスマーチ、昨日花子が話した「下請け構造」の

下層に位置する会社で発生する場合が多いんだって。

あと発生理由として、『上層の人たちの見積もり・計画の甘さ』や

『度重なる仕様変更』などがあるみたい。

 

世の中からデスマーチが消えることを願いつつ、

今日はこの辺で。

 

Q

ボス猿に抱かれたい夜。

こんにちは!

第二回を担当する、メス猿の花子です。

 

f:id:itg:20170302191639g:plain

 

突然ですが、やっぱり強いオスって最高ですよね。

アタシも、抱かれるのはボス猿だけって決めてます。

 

皆さんもご存知のとおり、サル社会は厳しい階級社会。

 

ボス猿⇒成長したオス猿⇒若いオス猿

 

と言う風に、しっかりと順位があるの。

 

たとえば、エサをもらえるのも、ボス猿が一番先。

その次が中堅のオス猿。

下っ端たちは、余りものにしかありつけない。

 

だからメスたちも、自然と上流階級のオスのもとに集まるわけね。

 

でも、これはサル社会だけに限った話じゃないみたい。

人間社会、とくに「IT業界」にも、同じ構造があるの。

悪名高い、「下請け構造」よ。

f:id:itg:20170302191948j:plain

 

下の層にいけばいくほど、給料も安くなるし、

やらしてもらえる仕事も限定されていくわけ。

 

IT業界に蔓延するこの構造、

ほかにもいろいろと問題があるんだけど、

それは他の誰かが説明してくれるのを待つとして、

 

とにかく、人間の女子たち!

 

抱かれるなら、「元請け」の男!

 

これだけは胸に刻んでおいてほしいです。

 

花子

SIerって、どんな企業のこと?

記念すべき第1回は“SIer”について。

IT業界で、よく耳にする“SIer(エスアイアー)”という言葉。

何となく分かるような、分からないような。

 

SIer”とはSystem Integrationの頭文字に、

「~する人」の意味を指す“er”をつけた造語です……って、

まず英語が分からないし、“いんてぐれーしょん”ってナニ!?

 

そんなのサルじゃ分からない!

 

というわけで、ここではもっと簡単に

「発注企業(=お客様)のITシステムを開発する会社」と覚えてください。

 

ITシステムというしくみを作って、

働きやすくしたり、売上UPに貢献したりすることが、SIerのお仕事です。

 

でも、このSIer

ITシステムをまるっとすべて開発する会社から

一部分だけを開発する会社まで、実にさまざま。

 

また、日本IBM富士通NECNTTデータのような大手SIerは、

システムの企画だけをやって、

実際の開発は別の中小SIerに任せる、なんてことも。

 

そのため、SIerと一口に言っても、やっていることは千差万別。

「どんな業界・システムに強みがあるの?」

「関われる開発業務の範囲は?」など、

その会社の特性を理解しないと、同じSIerなのに、ぜんぜん違う……

ということになりかねません。

 

ですが、どのSIer

「発注企業(=お客様)のITシステムを開発する」ことは変わらないので、

まず、このイメージを持ってもらえれば大丈夫ではないでしょうか。

 

(H.U.)